2024年 4月 18日 (木)

長谷川洋三の産業ウォッチ
アラブ連盟事務総長の「よいしょ」発言:「新興国の中国と日本とは対話の中身が違う」

「日本は世界第2位の経済大国であり、世界の経済リーダーである。新興国の中国とはおのずから対話の中身が違う」

   アムル・ムーサ・アラブ連盟事務総長は2010年12月11日、チュニジアのチュニスで開いた第2回日本・アラブ経済フォーラムの日本・アラブ連盟共同ステートメント「チュニス宣言」発表にあたっての記者会見でこう強調した。

   アラブ連盟は中国など他のアジア諸国とも同様な対話フォーラムをしているが、日本と他のアジア諸国との対話フォーラムの違いについて質問した私にしきりと日本を持ち上げ、期待の大きさを指摘した。

アラブ諸国は日本や中国などとの連携強化に動く

   アラブの現地で初めて開いた日本・アラブフォーラムには日本から前原誠司外務大臣、大畠章宏経済産業大臣、渡文明日本経団連評議会議長(JXホールディングス相談役)、槍田松栄日本貿易会会長(三井物産会長)、佐々木幹夫中東調査会会長(三菱商事相談役)、奥田碩(ひろし)中東協力センター会長(トヨタ自動車相談役)ら約400人が出席、アラブ側からもアラブ連盟加盟21ケ国1機構から閣僚級約40人が出席、双方合わせて約1000人が集まる盛況となった。

   共同ステートメントでは日本とアラブ諸国の経済関係の進展に満足を示すとともに、今後さらに全面的な関係の強化を強調、2011年にも同様なフォーラムを開くことを確認した。

   中東・北アフリカはリーマンショック後も順調に経済成長が続いており人口の増加などに対応して水処理やエネルギーの多様化などインフラ整備が急務。このためアラブ諸国では日本や中国などとの連携強化に動いており、日本のビジネス界もプラント受注などビジネスチャンスを求めて動きが活発だ。前原外相は「民主党政権としても資源エネルギーの獲得だけでなく、アラブと多様な協力関係を築きたい。成長アラブのインフラ整備には日本の技術が対応できる」と強調した。

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