2024年 4月 29日 (月)

北朝鮮が突然「対話路線」、何が起きた? 韓国に「開城正常化・金剛山観光再開」を提案

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金正恩第1書記の明確な指示で声明は作られた?

   北朝鮮が軟化路線に転じている背景には、大きく二つの要因があるとみられている。ひとつが、外貨を獲得するチャネルを確保する必要性が高まっていることだ。5月上旬~中旬には中国の主力銀行が最大の外資決済銀行「朝鮮貿易銀行」との取引を停止したことが伝えられている。ふたつ目が、人事異動。12年10月に就任したばかりで、強硬派として知られていた金格植人民武力相(国防相)が、わずか半年で解任された。軟化路線をとろうとする金正恩氏の意向が反映されたとの見方も広がっていた。

   韓国の聯合ニュースは、文面から、さらにふたつの動きを解説している。ひとつが、声明文の

「祖国平和統一委員会は、委任によって、次のような重大立場を明らかにする」

   という箇所で、文中では明示されていない「委任」の主語に注目した。今回の声明は、金正恩第1書記の明確な指示によるものだという見立てだ。

   ふたつめが、「7・4共同声明」に言及している点。この声明が発表された1972年に両国のリーダーだったのは朴正煕大統領(同)と金日成首相(同)。朴正煕氏の娘にあたる朴槿惠大統領の反応を見極める狙いがあるとされる。

   韓国政府は北朝鮮側の提案を前向きに受け止めており、事態が大きく動く可能性が出てきた。

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