2020年 5月 25日 (月)

岡田光世「トランプのアメリカ」で暮らす人たち 「キリスト教国家」の大統領ということ

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同性愛と『聖書』と...

   「そして、ミッツィ(私のアメリカでのニックネーム)、同性愛のことだけれど」と言いながら、ジェリーの感情が高ぶっているのが伝わってくる。

「神は男性のために男性を作ったのではなく、女性のために作ったのでしょう。同性同士でどうやって子供を作るんですか。同性愛なんてノーマルじゃないわ」

   ジェリーも夫のアルも、ふだんはこうしたことを公言せずにいる。彼らが暮らすこのコミュニティにはリベラルな民主党支持者が多いし、同居するゲイカップルの高齢女性もいる。

   聖書には一貫して、同性愛は「罪」だと書かれている。例えばこのような記述がある。

「女と寝るように男と寝る者は、ふたりとも憎むべきことをしたので、必ず殺されなければならない。その血は彼らに帰するであろう」(レビ記20章13節)

   1980年代にまず同性愛者を襲ったエイズを、「神の裁き」と捉えた保守派キリスト教徒たちは少なくない。

   しかし、姦淫や偶像礼拝をする人や盗人などと同じように同性愛者も、その「罪」のために天国には入れないが、悔い改めれば、神の愛を受けることができるとされている。

   聖職者や親などに勧められて同性愛を「治す」ために精神科にかかった結果、「治った」との報告もあるが、こうしたケースには疑問点が多いという。同性愛については解明されていないことが多く、環境などの後天的要因も否定できない。研究者の間では、性的指向は先天的なものであり、選択できるわけではなく、「治療」や「矯正」の対象となるものではないという見方が主流になっている。米精神医学会などでも同性愛は精神疾患とはみなさず、治療の対象とされていない。

   そんな話をジェリーにし、

「とくに、それが遺伝的な理由だったとしたら、同性愛者として生まれてきたのだとしたら、それが『罪』だとされることに戸惑いを感じるのですが」

   私がこう聞くと、意外な質問だったようで、ジェリーはしばらく沈黙した。

「ミッツィ、それは、そうだわ。遺伝だったとしたら。私も戸惑いを覚えるわ。どうしていいか、わからない。私にもわからない。わからないわ。そういう人たちの立場になったことがないし。私が頑固で偏狭な人間だとあなたに思われたくはない。でも、私は聖書を糧に生きているの。これまでもそう教えられてきたし、聖書に書かれていることを信じて、今も日々、暮らしているのよ」

(以下、次回に続く。敬称略。随時掲載)

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