2024年 4月 27日 (土)

岡田光世「トランプのアメリカ」で暮らす人たち 
「武器で戦う用意ある」トランプ支持者の信念

「GOD GUNS AND TRUMP(神 銃 そしてトランプ)」

   抗議デモの会場に向かう途中で、そろってトランプ支持の大旗を悠々と掲げる中年夫婦と出会った。南東部フロリダ州オーランドからやってきた。  

   体格のいい夫は黒いサングラスをかけ、「TRUMP 2020 NO MORE BULLSHIT(たわごとはもうたくさん)」と書かれた大旗を手に、トランプ支持の赤い野球帽を被っている。

   黒いトレーナーには、「GOD GUNS AND TRUMP(神 銃 そしてトランプ)」と大きな文字があしらわれていた。

   彼は私に、こう話した。

「自由であり続けるために、合衆国憲法修正第2条を守るんだ。共産主義はたくさんだ。アメリカが、中国やベネズエラやキューバになるのは、ごめんだ。バイデンは、ただの操り人形だ。背後で操っているやつらがバイデンを追い出し、カマラ・ハリスが大統領の座に着く。そうなれば、アメリカは極左に傾き、共産主義国に成り下がるんだ」

   「そうなったら、あなたたちはどうするの?」と私が聞くと、 「そのうち、わかる」と、夫婦は同時に、意味ありげに答えた。

   「そうなったら、この国を守らなければならない。まさに我々の祖先が独立戦争で戦ったようにね」と妻が言う。

   「武器を手に?」と聞く私に、夫が「必要な手段は何でも使う。祈り、そして武器だ」と答えた。

   実はこれまでにも私は、ほかのトランプ支持者たちから、「僕らの自由を奪われたら、武器を手に戦うつもりだ」という言葉を何度も聞いたことがある。

   今回の集会でも複数の人が、「必要とあらば、武器を手に戦うつもりだ。武器を持っているのは、僕ら共和党支持者の方だからね」と話していた。

   「連邦政府、連邦軍を相手に戦う、ということ?」と私はこの夫婦に聞いた。

「そういうことになるな。そのために憲法修正第2条があるんだ」

   合衆国憲法修正第2条は、「規律ある民兵は自由な国家の安全保障にとって必要であるから、国民が武器を保持する権利を侵してはならない」と謳っている。

   「でもその時、連邦軍は、私たちの側につくかもしれないわ」と妻が答える。

「あいつら民主党は、数百万の票を盗んだんだ。ドミニオンのソフトウエアについて聞いてるだろ?」

   これは、前回の記事でも触れた。選挙関連のテクノロジー企業「ドミニオン投票システムズ(Dominion Voting Systems)」の投票システムは、全米の約半数の州で使われており、数百万票のトランプ票を削除したとの疑惑がある、というものだ。

   「真実はすぐに明らかになるわ。私たちはトランプ大統領とともに戦う。彼は私たちとともにあるのだから」と妻が言った。

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