2021年 6月 15日 (火)

同人誌即売会の人数制限は本当に必要なのか 「上限の撤廃を」山田太郎議員が訴える理由

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「これまで大きな同人誌即売会でクラスターもコロナも発生した例はありませんので、そういった意味では(収容人数)上限の撤廃をしても良いのではないか。このことをきちっと議論すべき」

   漫画・アニメの表現規制反対の活動などで知られる山田太郎参院議員(自民党)は2021年4月5日、自身のユーチューブチャンネル上でこう訴えた。新型コロナウイルス感染症拡大の影響で、開催が厳しくなっている同人誌即売会の支援を行っていきたいという。

   収容人数上限の見直しはなぜ必要なのか、J-CASTニュースは山田氏にメールで取材した。

  • 山田太郎氏(2017年5月撮影)
    山田太郎氏(2017年5月撮影)
  • 山田太郎氏(2017年5月撮影)

収容人数上限によって、実質的に会場費が普段の倍以上になってしまう

   政府は新型コロナウイルス感染症拡大の影響で、イベントの開催制限を行っている。緊急事態宣言対象地域では最大5000人、宣言解除後の約1か月間の経過措置期間中は最大1万人、それ以外は最大収容定員50%以内という収容人数上限が定められている。

   そうした中で多くの同人誌即売会も、中止や延期、規模の縮小を余儀なくされている。年2回開催される世界最大級の同人誌即売会「コミックマーケット(コミケ)」も第98回の開催を断念。2020年はコミケが始まって以降、初めての「コミケのない年」となった。

   こうした状況を受けて、コミックマーケットなどの同人誌即売会が幹事を務める「DOUJIN JAPAN 2020」は3月29日、超党派による「マンガ・アニメ・ゲームに関する議員連盟(略称:MANGA議連)」の総会に参加し、その窮状を訴えた。その中で、収容人数の見直しなどを要望している。

   冒頭の山田氏の発言は、この動きを受けたもの。なぜ収容人数の見直しが必要なのか。山田氏は9日、J-CASTニュースの取材にこう答えた。

「収容人数上限があると、実質的に会場費が普段の倍以上かかるということになってしまいます。
同人誌即売会の開催費用に占める会場費の割合は小さくありませんので、厳しい収容人数上限のもとでは、現実的に開催を断念せざるを得ないということになってしまいます。 また、厳しい収容人数上限があると、参加者のみで上限に近い人数となり、ほとんど来場者を呼べないということにもなりかねず、そういった点からも開催できなくなるおそれがあります」

「リスクについては科学的な検証を」

   山田氏は、厳しい収容人数上限があるとイベント開催の継続が困難になるとして、リスクについて科学的な検証を行ったうえで収容人数を見直すことが必要だと述べた。

「クラスター発生への対策は重要ですが、そのリスクについては科学的な検証を行い、大声を出す機会がなく、会場の換気も良い大きな空間で開催されることが多い同人誌即売会については、適切な感染防止対策が講じられることを前提に、厳しい収容人数制限を撤廃・緩和することも検討が必要と考えています」

   さらに山田氏は以下の点も指摘している。

「政府は、『大規模イベント』についてのクラスターを懸念していますが、『大規模イベント』については明確な定義がありません。デパートへの入場制限や、電車への乗車制限が行われていない中、イベントについてのみ人数制限をかけることの合理性・公平性にも問題があります」

   また山田氏は、大規模同人誌即売会においてクラスターやコロナ感染者の発生が確認された例はないとしている。これについては具体的に、赤ブーブー通信社が主催する「COMIC CITY」やコミティア実行委員会が開催する「COMITIA」などを指しているとして、こう述べる。

「政府は、2020年10月27日付けで『大規模イベントに係るクラスター対策について』という事務連絡を出しました。しかし、現在まで、同人誌即売会に限らず、大規模イベントにおいてクラスターが発生したとの情報は把握していないとのことです」

「同人誌即売会の火を絶やしてしまうことを最も懸念しています」

   実際に「東方Project」に限定した同人誌即売会「博麗神社例大祭」を開催する博麗神社社務所は4月5日、イベント開催から2週間経ったものの、現時点で保健所などからの感染報告はなかったと発表している。

   山田氏はこうしたケースについて、「適切な感染防止対策のもとに行われ、クラスターの発生なく終了したというイベントが続けば、収容人数上限の見直しにつながっていくと考えています」と述べた。

   最後に、同人誌即売会について懸念していることや、読者に伝えたいことを尋ねた。

「同人誌即売会の火を絶やしてしまうことを最も懸念しています。
日本のマンガ・アニメ・ゲーム等の文化のゆりかごである同人誌即売会については、キャンセル料補助等の中止を前提とした施策よりも、施設利用料の補助やクラスター対策としての連絡先取得費用の補助等、そして適切な感染防止対策が講じられる場合の収容人数制限の撤廃・緩和といった開催を前提とした施策が重要です。
私は、同人誌即売会にかかわっているみんなの力で国政に送り出してもらったと考えていますので、同人誌即売会の開催・存続とさらなる発展のために、引き続き全力を尽くしてまいります」
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