新天地で信頼を取り戻せるか。西武の佐藤龍世が中日に金銭トレードで移籍したことが、2025年6月15日に発表された。全力疾走を怠り、監督から苦言も佐藤は開幕前のオープン戦中に、寝坊で遅刻したことが発覚。首脳陣の信頼を失う形で3軍に降格した。イースタンリーグで41試合出場し、いずれもリーグトップの打率.324、出塁率.402をマークしていたが、優勝争いを繰り広げる1軍から昇格の一報は届かなかった「寝坊で遅刻だけではなく、今まで積み重なってきた失敗の反省を生かせていないことで信頼を失ったのだと思います。若手のお手本にならなければいけない立場なのに、その自覚が足りない。トレード移籍は仕方ないでしょう。手を差し伸べてくれた中日に感謝するべきです」(スポーツ紙デスク)佐藤は新型コロナウイルス拡大防止の観点で球団が自宅待機、不要不急の外出禁止を命じていた自粛期間中の20年4月に、当時チームメイトだった相内誠と千葉県内のゴルフ場に行き、首都高を89キロオーバーの149キロで走行し、道路交通法違反をしていた事実が8月下旬に判明したことがあった。当時、相内と共に球団から無期限の対外試合出場禁止およびユニホーム着用禁止の処分を受け、車の運転も禁止となった。その後、トレード移籍した日本ハムではフェニックスリーグで全力疾走を怠り、試合の視察に訪れた新庄剛志監督に苦言を呈された。西武にトレードで復帰以降は背番号「10」を背負うなど期待が大きかったが、お粗末な行動もあってか、3度目のトレード移籍となった。「素行不良」のレッテルをはがすためには、行動や言動で示すしかない。三塁の定位置をつかむ能力は備えているだけに、新天地の活躍に期待したい。(中町顕吾)
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