「カフェでノートPC派」も困らなくなった
一方で、フリーWi-Fiサービスがなければ困ってしまうのはどんな人か?
たとえば、ファミレスやカフェにノートPCを持ち込み、それにネットをつないで作業をする人だ。
ノートPCはスマホと違って、SIMカードを組み込んで能動的な通信ができるようなものではない。したがって、公共空間での利用にWi-Fiが必要という場面があるだろう。
しかし、これに関しても、近年の通信会社の契約プランに大きく救われている。
なぜなら、iPhoneの場合でいえば「インターネット共有」と呼称されている、スマホによるテザリング機能があるからだ。これはようするに、スマホをモバイルWi-Fiルーターのように使えるものだ。このテザリングも、最近では通信量が一気に緩和されるようになった。
筆者自身が利用しているauの『使い放題MAX+ 5G』の場合、テザリング通信量の上限は月60GB。しかし、これはカフェの中でオンラインゲームをするか動画を常に視聴するかという贅沢な使い方をしない限り、まず超過することはない。
動画はスマホに任せて、ノートPCでは書き物をしたり、編集部にメールを送ったり......という使い方であれば、毎日それをやったとしても月10GBにすら達しない。
こうした時代の変化の中で、フリーWi-Fiサービスの縮小は、自然な流れと判断せざるを得ないのだろう。
(澤田真一)