「貯金」独占の首位・阪神、他の5球団はなぜ波に乗れないのか...識者分析「巨人は柱が折れた」

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    プロ野球DeNAの元ヘッドコーチで野球解説者の高木豊氏(66)が、2025年7月12日にユーチューブを更新し、首位・阪神がリーグの貯金を独占している状況を独自分析した。

  • 阪神の本拠地・甲子園球場
    阪神の本拠地・甲子園球場
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「岡本がいなくなって、戦い方すら変えなくてはいけなくなった」

    セ・リーグは15日時点で阪神が首位に立ち、勝率.607で貯金「18」となっている。

    独走する阪神を2位・巨人が9ゲーム差で追う展開で、巨人は41勝41敗3分けの勝率5割。3位以下(DeNA、広島、中日、ヤクルト)は借金生活を強いられ、阪神がリーグの貯金を独占する「一強」になっている。

    高木氏は独自の視点から、阪神以外の5球団がなぜ波に乗れないのかを分析し、阪神の強みに言及した。

    現在、最下位ヤクルトを除く、巨人、DeNA、広島、中日の4球団は、団子状態にある。

    3位DeNAは、0.5ゲーム差で巨人を追い、4位・広島は、DeNAと2ゲーム差。5位・中日と広島の差は、わずか0.5ゲーム差だ。

    高木氏は、今シーズン巨人が波に乗り切れない大きな要因として、主砲・岡本和真内野手(29)の戦線離脱を挙げた。

    「岡本のケガが、計算が狂ったというか、柱が折れた。岡本がいなくなって、戦い方すら変えなくてはいけなくなった。ここらへんは大きかった。それと、丸(佳浩)が前半いなかった。坂本(勇人)が不調で、使えるベテランがいなかった。長野(久義)に頼ったが、ダメだった。そうなってくると、若手に移行するしかない。当たったのが泉口(友汰)だけど、その分、弾かれたのが門脇(誠)。なんとも計算通りにいかない」

    強力打線を擁するも、チーム打率.226と打撃不振のDeNAについては、「(シーズン前に)いろいろな構想があったと思う」とし、こう続けた。

「DeNAは若手の伸びが悪い。成長しきれない」

    「それがことごとく外れた。これは若手の伸びが悪い。成長しきれない。そういうところがある。(タイラー)オースティンも計算から外れた。春先に計算していたものが、全くと言っていいほど。計算したのは、佐野(恵太)であり、牧(秀悟)であり宮崎(敏郎)。筒香(嘉智)も計算のうちに入っていたと思う。成長というよりも、確実にと思っていたと思う。筒香の調子が悪いとか、宮崎が前半悪かったとか、計算通りにいかなかった」

    4位・広島に関しては「悩み事が多すぎる」とした。

    「例えば佐々木(泰)が出てきて、小園(海斗)をセカンドで使おうかとか、ショートで使おうかとか。外野に大盛(穂)が出てきた。秋山(翔吾)をベンチに下げる。秋山は年齢的にもう終わりなのかとか。中村奨成が出てきた。彼は本物だと思うが、これからずっと使うのかとか。ちょっと悩みが多すぎる。ちょっと優柔不断なところが見え隠れする。『うちの戦い方はこれがベスト』というのを見せてほしい」

    就任1年目の井上一樹監督(53)が率いる中日について「勝ってきた歴史からちょっと遠のいているから、勝てる野球をしていかなくてはいけない」とし、最下位ヤクルトは「本来ならば破壊力のある打線を組めるが、なかなかそういうわけにもいかない。力を出し切れていない」と分析した。

阪神には「固定の強さ」がある

    このように5チームを独自分析する一方で、今シーズンの阪神の強さの要因に言及。

    高木氏は「阪神が強いのは、『固定の強さ』があるから」とし、「他が(波に)乗れないのは、そういうことだと思う。みんな固定をしたくても、調子が悪かったり、ケガ人が出たりとか、なかなか固定が難しい。だから波に乗れない」との見解を示した。

    阪神は今シーズン、打順1番から5番までを固定。チーム打率(.248)、得点(295点)はともにリーグトップだ。投手力も安定しており、チーム防御率(1.94)はリーグ唯一の1点台で、失点(187点)はリーグ最少となっている。

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