「最近、ローソンで『店内での写真・動画の撮影はご遠慮ください』というアナウンスが流れるようになった」──。これに対し、視覚障害を持つ利用客が不安を覚えているとして、Xで体験談が話題になっている。
弱視のため、スマホで商品を撮影・拡大表示することで視覚情報を補う必要があり、予め店側に許可を得たとしても他の客とトラブルになりうると懸念している。同社に見解を聞いた。
「見えにくいものを拡大して見ているだけ」
先天性の弱視だというXユーザー・シュライン(@shrine0601)さんが2025年7月16日、冒頭のように投稿した。具体的には、ローソンでおにぎりの種類を確認するために写真を撮り、画像を大きくして見ることが多々あるとして「こうしたアナウンスがあると、さらにやりづらくなってしまう」と訴えている。
スマホカメラの使用をめぐっては、かつて、撮影禁止を掲げる美術館で「周囲の人とトラブルになった」経験があるという。「実はそのとき、事前に学芸員さんから許可をもらっていたのだが、見た目だけでは事情が伝わらないのだろう」と振り返り、行きつけのローソンでも同様の出来事が起きるのではないかと不安を吐露した。続けて、
「だから、白杖をついた人がカメラを使っていても、それは『撮影』ではなく、見えにくいものを拡大して見ているだけかもしれません。そんな場面を見かけたら、どうかそっと見守っていただけたら嬉しいです」
と呼びかけ、ローソンには「アナウンスに一言添えていただいたり、こうしたケースがあることを店員の方にも周知していただけますと、大変ありがたいです」と伝えている。