「理由なき孤独」は命にかかわる 若い層ほど多い現実、話し相手おらず一人で悩み続け病気リスク高まる

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   NHKの終活コメディー「ひとりでしにたい」(土曜夜10時)が好評だ。綾瀬はるか演じる美術館学芸員は39歳、独身、子なし。タワマンで愛猫と気ままに暮らしていたのに、憧れていたバリキャリの伯母さんが孤独死して、初めて"自分の孤独"に気づく。

  • 「理由なき孤独感」はなぜ問題なのか
    「理由なき孤独感」はなぜ問題なのか
  • 孤独・孤立の実態把握に関する全国調査(内閣府公式ウェブより)
    孤独・孤立の実態把握に関する全国調査(内閣府公式ウェブより)
  • 「理由なき孤独感」はなぜ問題なのか
  • 孤独・孤立の実態把握に関する全国調査(内閣府公式ウェブより)

社会生活に支障をきたすことも

   内閣府の「孤独・孤立の実態把握に関する全国調査」では、「あなたはどの程度、孤独であると感じることがありますか」という質問に、「しばしばある・常にある」が4.3%、「時々ある」が15.4%、「たまにある」が19.6%で、程度の差はあるが、5人に2人が孤独を感じていた。

   ただ、孤独・孤立といっても、中高年層の「友人が亡くなった」「退職で社会から疎遠」というのとは違う。むしろ、若い層ほど感じている人は多く、先の調査でも20代、30代が最多だった。

   また、孤独を感じるようになったきっかけは、「家族との死別」(21.0%)、「一人暮らし」(15.7%)より、「特に影響を与えたと思われる出来事はない」(22.8%)という回答が多かった。ソロ活ブームの一方で、漠然とした「理由なき孤独感」が広がっているのだ。

   「理由なき孤独感」はなぜ問題なのか。理由がわかっていれば、精神科医やソーシャルワーカーが相談を受けたり、家族や友人が慰めたりできるが、理由がわからないと一人で悩み、うつ病や不安障害を引き起こしたり、免疫力が低下して心血管疾患、糖尿病、認知症などの発症リスクが高まるという。外出や付き合いが減って、社会生活に支障をきたすことも少なくない。孤独感が強い人ほど、「健康への不安」が強いこともわかった。

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