麻生内閣の支持率は一桁台に落ち込んだことも
麻生氏は参院選直後の7月23日、菅義偉氏、岸田文雄氏ら首相経験者3人とともに党本部で石破首相と会談していた。同日には石破首相が退陣する意向を固めたとする全国紙の号外が配られ、会談直後に首相本人が「私の出処進退について一切話は出ていない」と否定するという騒動が起きた。
週刊文春電子版は、その会談の中で、麻生氏が石破首相に対して「俺に責任取って辞めろと言った奴がそういえばいたよな。あの時に似てねぇか」と言ったと報じた。ただ、この発言もSNSでは「総選挙で歴史的惨敗を喫して自民党を下野に至らしめた麻生太郎に比べればまだマシだと思うけどな」「麻生さんの時は、誰も『麻生辞めるな』とは言ってくれなかったけどな」と、かえって反発を招く結果となっている。
主要メディアの世論調査では、石破内閣の支持率は20~30%台に低迷。だが、2009年に自民党の下野を招いた麻生内閣の支持率はさらに低く、10%を切って一桁台に落ち込んだこともあった。
俳優でコラムニストの松尾貴史さんは自身のXで「一見似ているように思ってしまうけれど、あの時自民が負けたのは明らかに麻生氏自身の問題が大きかった」と言及。「今回の敗北は石破氏の問題よりも、裏金やら統一教会やら破廉恥な行為やら利権優先やら各方面への失政という、自民党全体の体たらくがもたらしたもの。お門違い」と記し、参院選の敗因を指摘した。