プロ野球DeNAの元ヘッドコーチで野球解説者の高木豊氏(66)が、2025年8月21日にユーチューブを更新し、日本球界に復帰したDeNA藤浪晋太郎投手(31)の「荒れ球」について、「1つの武器で財産」との見解を示した。井上監督「オレもケガ人は出したくないし。ベストオーダーで臨めない」藤浪は、大リーグのシアトル・マリナーズ傘下3Aを6月に自由契約となり、7月16日にDeNAに入団した。8月17日にバンテリンドームで行われた中日戦で、日本球界復帰後、初先発。制球に難がある藤浪が先発するとあって、中日は「藤浪対策」としてスタメン9人すべて左打者を起用した。藤浪は5回を投げ、打者20人に対して5安打5奪三振1四球1失点(自責1)。勝利投手の権利を持ったまま降板したが、6回に同点に追いつかれ、今シーズンの初勝利はならなかった。試合は4-4で延長戦に突入し、DeNAが12回に犠牲フライで1点を入れ5-4で勝利した。スポーツ紙の報道によると、中日の井上一樹監督(54)は試合後、スタメン9人すべて左打者を起用した意図について、「オレもケガ人は出したくないし。ベストオーダーで臨めない」などと語ったという。球団OBでもある高木氏は、中日がとった「藤浪対策」について、「すごいと思う。藤浪が全部左に代えさせるんだもん。脅しがきいているということ。それはすごい武器だと思う。相手がビビッて右(打者)を使えない。この能力はすごいと思う。築き上げてきたものは。だから次の登板が楽しみ」との見解を示した。「スタメンですべて左を並べたのは過去にないんじゃない?」そして、「打てないからすべて左を並べたとか、そういうのなら分かるが、ケガするかもしれないからということで、スタメンですべて左を並べたのは過去にないんじゃない?」とし、こう続けた。「(藤浪は試合後)『怖がるのならどうぞ』というようなコメントを出していたが、それはそうだよね。『別に(右打者を)使ってもらっても結構です』みたいな。『でも知りませんよ』と言っておけばいい。これは彼のひとつの財産だから」藤浪はDeNA入団後、2軍で調整を続けていた。2軍の試合では制球に苦しむ場面がみられたこともあり、1軍昇格直後、インターネット上で藤浪の制球難が不安視されていたが、中日戦では、死球はひとつもなく四球は1つだけだった。高木氏は中日戦の内容に関して、「(荒れ球が)ひとつの武器になっている」とし、次のように持論を展開した。「まとまってしまったら打たれるかもしれない。セ・リーグは恐怖でおののいている。怖さは(古巣の)阪神が1番知っている。(右打者の)森下(翔太)、大山(悠輔)が抜けても、1試合くらいだったら(左打者の)前川(右京)とか、髙寺(望夢)とかで補える。全部左で。中日はメンバー的にちょっと手薄かもしれないが、阪神だったら補える」藤浪は中日戦から4日後の21日に出場選手登録を抹消された。スポーツ紙の報道によると、三浦大輔監督(51)は、藤浪の抹消について、「故障ではなくローテーションの関係」だと説明したという。
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