航空機が出す「ADS-B」と呼ばれる信号を活用
フライトレーダー24は、航空機が出す「ADS-B」と呼ばれる空中衝突を回避するための信号を活用する。ADS-Bには航空機の位置情報、高度、管制官と交信する際に使う呼び出し符号(コールサイン)などが含まれる。世界中のボランティアが地上から受信したデータをフライトレーダーのサーバーに送り、それを集計して世界中の航空機の情報を表示する仕組みだ。1つの受信機がカバーできる範囲は半径250~450キロ程度。そのため、海の上や、人が入りにくい土地の上空を飛ぶ航空機はカバーしにくい傾向があったが、20年から、航空機が出したADS-Bを衛星で受信して地上に送る取り組みが本格化し、カバーエリアが広がった。
航空機がADS-Bで送る位置情報は、GPSに代表される衛星測位システム(GNSS)を使って得ている。そのため、GPSに障害が起こると、フライトレーダー24も正しく表示されなくなる可能性が高い。