プロボクシングの元世界2階級制覇王者・亀田大毅氏(36)が、2025年9月7日にユーチューブを更新し、14日に名古屋で行われるスーパーバンタム級4団体統一王者・井上尚弥(大橋、32)対WBA同級暫定王者ムロジョン・アフマダリエフ(ウズベキスタン、30)戦の勝敗を予想した。「井上選手が負けるならここ」井上に挑戦する暫定王者アフマダリエフは、アマチュアで豊富なキャリアを誇り、16年リオデジャネイロ五輪銅メダリストだ。元WBA・IBF同級王者でもあり、プロ戦績は14勝(11KO)1敗。海外のボクシング専門メディアの中には、アフマダリエフを「最強の挑戦者」と評価するライターもいる。アフマダリエフはWBA・IBF王者時代から井上との対戦を熱望しており、ここにきてようやく実現する。過去にも井上の世界タイトル戦の勝敗予想を行ってきた亀田氏は、「普通に予想するなら井上選手の判定勝ちだと思う」と切り出し、独特の視点で次のように持論を展開した。「でも、ちょっと不吉なことを言うと、1番見たいのは、(26年)5月の井上対中谷(潤人)。残酷にもこれを見させてくれないと思う。どういうことかというと、(井上、中谷)どちらかに土がつくケース。どちらかが負けるとこの試合はないと思う。5月までに、井上選手が、中谷選手が負けると、なんとなく開催されない。井上選手が、アフマダリエフ選手に負けるとは思えないが、負けるなら中谷選手ではなく井上選手だと思う」井上は、アフマダリエフに勝利すれば、12月にWBC同級1位アラン・ピカソ(メキシコ、25)と対戦する予定だ。一方の無敗の世界3階級制覇王者・中谷潤人(M・T、27)は、12月にラモン・カルデナス(米国、29)と対戦する可能性が浮上している。亀田氏は、「中谷はカルデナスに絶対に負けない」とした上で、「井上もピカソに絶対負けない」と断言。そして、「井上選手が負けるならここ。ここで井上選手が負けるとは思えないが、(井上対中谷戦を)見させてくれないと思う。試合の予想というより、未来の予想になる」との見解を示した。亀田氏は、過去に対戦の噂が持ち上がった日本人の世界王者同士によるドリームマッチが実現しなかったことを例に挙げ、井上対中谷戦に言及。スポーツ紙の報道によると、両者は、26年5月に対戦する可能性があるという。「アフマダリエフ選手に被弾して、効いてしまったら展開を戻せない」「みんなが見た過ぎるカードは、申し訳ないが実現しないのではないかと。俺は実現しないと思う。めちゃくちゃ申し訳ないけど。だからこれは試合の予想ではなく、未来の予想というか、当たってほしくない予想」そして、元世界王者として、具体的にアフマダリエフ戦の内容を予想。スーパーバンタム級に転向後、階級の壁に当たっていることを指摘し、こう解説した。「ここ3戦は、井上選手の被弾が目立つ。かすかな被弾だが、井上選手は完璧すぎて今までそれがなかった。それに、ラウンド数。スーパーフライ級、バンタム級のころは、5ラウンド以内にKOで倒していたが、どんどん試合が長引いている。それでも倒しているからすごいけども、スーパーハードパンチャーのパンチでも(スーパーバンタム級では)耐えられてしまう。だから階級の壁が最近出てきている」さらに、「(ルイス)ネリ戦で倒れ、カルデナス戦でも倒れた。パンチは同じ種類だったが、ダメージの受け方が違った。あれがアフマダリエフ選手だったら、井上選手はダウン後に倒されている」とし、最終的な試合の予想を口にした。「アフマダリエフ選手に被弾して、効いてしまったら展開を戻せない。予想としては井上選手が勝つが、未来が見えないので、どうしたら井上選手が負けるのかといったらそういうケースだと思う。今回は普通の予想でよいのなら井上選手の判定勝ちだが、ちょっと未来が見えないという意味での予想をすると、当たってほしくない予想だが、アフマダリエフ選手が勝つ。僕はこんな予想はしたくなかったが、嘘をつきたくない。僕の予想を貫いた」アフマダリエフは井上戦に向け、異例の早さともいえる試合3週間前の8月24日に来日。時差などの調整を行い、海外のボクシング専門メディアの取材にも対応しており、順調な仕上がりをアピールしている。
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