戦後、航空産業の人材が自動車産業に流れた
その意味で自動車産業は「水商売」だが、生産台数よりもブランド力のあるメーカーに強みがある。独ポルシェや伊フェラーリは必ずしも経営が安泰とは言えないが、少数生産でもブランド力ゆえに、スポーツカー分野では他を圧倒する存在だ。日本メーカーには真似できない。
イタリアはともかく、ドイツと日本が自動車に強いのはなぜか。それは第2次世界大戦で敗れたドイツと日本は戦後、航空機産業が衰退した代わりに自動車産業に優秀な人材が流入し、復興を支えたからだ。
連合国が戦後、ドイツと日本に航空機産業の再開を認めなかったため、戦闘機の機体やエンジンを設計した優秀な技術者が自動車産業に転身し、自動車産業を驚異的なスピードで発展させたのだ。