「ホームドアから離れて!」電車との間に乗客が... 近鉄が鶴橋駅に設置したドア、その間隔が広すぎる理由とは

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「車両によって扉の位置が違い、車イスなどの安全考えた」

   今回設置したホームドアについて、電車との間を通常より広くしたとすれば、一体なぜなのだろうか。

   この点について、近鉄の広報部は9月22日、J-CASTニュースの取材に対し、次のように説明した。

「乗り入れる特急や阪神の車両によって扉の位置が違うため、大開口ホーム柵を導入することになりました。電車とホームドアの間は、通常は1メートルぐらいですが、車イスやシニアカーが、横に移動しても問題なく乗降できないといけません。研究所の試験で確認したところ、1.5メートル以上離さないと安全確認できないことが分かりました。2番線のような昇降ロープ式のホームドアなら、1.5メートルなくてもよかったのですが、支柱が構造上立てられず設置できませんでした」

   電車とホームドアの間には、点字ブロックも置かれており、これは電車に乗るまで横に移動することを考慮したとした。

   電車とドアの間に留まる乗客が多くいるかどうかについては、こう話した。

「ホームと勘違いしたというケースは聞いていません。しかし、不慣れなお客様がいて、間に留まることもあるかもしれません。ホームに監視員を配置しており、注意喚起することでホームドアを浸透させていきたいと思います。階段に回れないのは形状から仕方がありませんが、お客様にご不便をかけているのは申し訳ないです」

   近鉄では、ホームドアを巡る事故やトラブルは聞いておらず、クレームも特に入っていないという。今後は、4番線についても、26年4月に電車とドアの間を広くした大開口ホーム柵を設置するほか、近鉄名古屋駅でも、導入していく予定だ。

(J-CASTニュース編集部 野口博之)

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