「挽きたて淹れたてのコーヒーを、一杯づつお出しします。」ローソンの店頭に掲示されたポスターの表記をめぐり、SNSで注目を集めている。「一杯ずつ」ではなく「一杯づつ」とされていることに、さまざまな声が寄せられている。この表記はあえて選んだものなのだろうか。ローソンに聞いた。「一杯ずつ」「一杯づつ」どちらも誤りではない発端は、あるXユーザーによる2025年9月29日の投稿だ。「一杯づつ」ではなく「一杯ずつ」が正しいのではないかとして、ローソンが展開するコーヒーなどのサービス「マチカフェ」を紹介するポスターの写真を投稿した。広告は横長で、右側にコーヒーのカップを持つ手の写真、左側に「挽きたて淹れたてのコーヒーを、一杯づつお出しします。」のコピーが入っている。この投稿は30日までに7万超の「いいね」が付き、5700件リポスト(拡散)され、注目を集めている。なお、文化庁のサイトに掲載されている「一般の社会生活における国語表記の目安・よりどころ」とされる内閣告示・内閣訓令によると、「ひとりずつ」「せかいじゅう」などの表記は「それぞれ『じ』『ず』を用いて書くことを本則」としたうえで、「『ぢ』『づ』を用いて書くこともできるものとする」とされている。つまり、「一杯ずつ」の表記が基本ではあるが、「一杯づつ」の表記も誤りではない。Xでは、「コレは相当な違和感」「『ずつ』の方が好き」「ずつの方がしっくりくるな~」など「一杯づつ」の表記に違和感があるとする声が寄せられた一方、「これって別にどっちでもいいんじゃなかったっけ?」「「この場合は『づつ』の方が美しく感じる」「『づつ』の方が好き」「『ずつ』のほうが気持ち悪いと思うのは世代格差?」といった声も寄せられた。話題のポスター、実は2016年制作では、なぜローソンはこのポスターで「一杯づつ」の表記を使ったのだろうか。ローソン広報部の担当者は9月30日、J-CASTニュースの取材に、「掲載されているポスターは2016年に制作したものです」と説明した。その上で、「一般的に『ずつ』の記載が基本とされていますが、『づつ』の使用も許容されていることから、制作当時に写真との相性を考慮して『づつ』を採用しました」と、表記の理由を説明した。
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