プロ野球は第1次戦力外通告期間が2025年9月29日にスタートし、スター選手たちの退団が発表されている。なかには、現役続行で他球団でのプレーを希望している選手もおり、今後が注目される。
リーグ3連覇に貢献した広島・田中広輔、松山竜平が退団へ
ヤクルトは盗塁王に4度輝いた実績を持つ西川遥輝が来年の戦力構想から外れた。今季は49試合出場で打率.174、0本塁打、6打点、1盗塁。1軍で常時出場できなかった。
広島は田中広輔、松山竜平が今季限りで退団することが報じられた。16年から球団史上初のリーグ3連覇を達成した際に主力選手として活躍したが、若返りを図るチーム方針が影響して出場機会が減少。共に現役続行を望んでいるという。
西武の2投手には他球団が熱視線か
西武は平井克典、水上由伸、渡部健人が今年限りで西武を退団することが報じられた。
平井はリーグ連覇を達成した19年にNPB歴代単独2位のシーズン81試合登板し、5勝4敗36ホールド、防御率3.50をマーク。ブルペン陣の屋台骨を支えてきた鉄腕だが、今年は1軍登板なし。来季に向けての戦力整備の中で構想から外れた。
22年に60試合登板で31ホールド、防御率1.77をマークし、新人王と最優秀中継ぎ投手に輝いた水上もチームを去ることに。近年登板機会を減らし、今季は5試合登板のみ。6月5日に登録抹消されると、1軍に再昇格することはなかった。
20年ドラフト1位で入団した渡部も今季1軍出場なし。体重115キロの巨漢で中村剛也の後継者として期待され、23年に4番に抜擢されるなど自己最多57試合で6本塁打をマークしたが、その後は伸び悩んだ。
他球団の関係者は「平井、水上は他球団が獲得に興味を示すのでは。コンディションに大きな問題を抱えているわけではなく、ファームで投げていますしね。渡部は長距離砲として魅力的ですが、今年はイースタンリーグでも4本塁打にとどまっていた。能力を引き出すことができると判断するか、評価が分かれますね」と分析する。
戦力外で退団した選手が、他球団で大ブレークするケースは過去に何度もあった。もう一花咲かせる選手が一人でも多く現れることを期待したい。
(中町顕吾)