プロ野球DeNAの元ヘッドコーチで野球解説者の高木豊氏(66)が、2025年9月28日にユーチューブを更新し、今シーズン4位が確定している中日について、「想像したよりも、非常に下回った」との見解を示した。「勝ちたいのか、強いチームを本当に作りたいのか」井上一樹監督(54)就任1年目の今シーズンは、26日時点で1試合を残して5位・広島に2ゲーム差をつけ、4位が確定した。3年連続最下位から脱却したチームは、1日の巨人戦(東京ドーム)で今シーズンの全日程を終了する。中日は長らく低迷が続いており、ここ10年間でAクラスに入ったのは20年シーズン(3位)の1度だけ。今シーズンもAクラスは遠く、現時点で3位・巨人とは7ゲーム差ある。DeNAでヘッドコーチを務めた高木氏の目に、今シーズンの中日はどう映ったのか。高木氏は「期待はしたが、なかなか想像したよりも、非常に下回った」とし、厳しい論調で総括した。「勝ちたいのか、強いチームを本当に作りたいのか。口先だけで言うな。あの清原和博が、西武時代に4番で右打ちをさせられた。右打ちのサインが出ていた。昔はそうだった。4番だからノーサインということはなかった。それで清原は野球を覚えた。(中日は)『そういうサインが出せますか?』と言ったら出せない。でも、本当に勝ちたい。Bクラスばかりにいる。それだったら、そういうサインを出すぐらい、ミーティングで納得させろ」さらに、こう続けた。「井上監督には遠慮なくやってほしい」「世の中の事情がどうなっているのか。野球界はどういうふうに考えているのか。そういうことが大事だと思う。コンプラだとかを気にしていて、選手の幸せを無視している。そんなやり方はやめた方がいい。『これを言ったら』とか、『こういう言い方をしたら』とかではなく、まず遠慮なく言える環境を作ること」解説者として中日を取材する機会があるという高木氏。現場で感じた選手個々の性格に触れ、チームの可能性に言及した。「中日の選手たちは素直に育ってきている。挨拶もしっかりできるし、いい子がたくさんいる。人間同士の構築があれば、どんどん食らいついてくる選手が多いと思う。強くなる畑はある。根は植えている。でも、強烈な肥料をまけるかどうか。でないと、無農薬みたいに優しくやったら、『こっちは腐っちゃった』みたいになってしまう。強烈な刺激を与えれば、グーンと伸びると思う。井上監督には遠慮なくやってほしい」スポーツ紙の報道によると、井上監督は最下位脱出を決めた27日の試合後、「最下位脱出だからOKではなく、CS(クライマックスシリーズ)に出られなかったというところを反省材料に持っていかないといけないなと思います」などと語ったという。
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