親の死後、仲良し兄弟を襲う壮絶な「相続バトル」 泥沼化する家に共通する「致命的な落とし穴」

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「遺言書の作成」と「資産の見える化」を

   相続トラブルを防ぐために、FPの立場からおすすめしたいのが「遺言書の作成」と「資産の見える化」だ。

   遺言書には「この土地は長男に」「預貯金は均等に分ける」など、具体的な分割方法を明記しておくことで、相続開始後のもめごとを大幅に減らすことができる。特に、公正証書遺言であれば、法的効力が高く、争いになるリスクも抑えられる。

   また、生前に財産の全体像を整理して、家族と共有しておくことが大切だ。土地や建物、預貯金、株式、保険など、あらゆる資産を「見える化」することで、「知らなかった」という誤解や心理的な不安を避けられる。

   家族で資産状況を話し合い、将来の分け方について意見交換するだけでも、円満な相続につながるものだ。

   この2つのステップを踏むことで、法律や税金の問題を整理するだけでなく、家族の心理的な安心感が生まれる。「遺言書の作成」と「資の見える化」で、家族に不要な負担や不安を残さず、笑顔で相続を迎える準備を始めたい。



【プロフィール】
石坂貴史/証券会社IFA、AFP、日本証券アナリスト協会認定 資産形成コンサルタント、マネーシップス運営代表者。「金融・経済、住まい、保険、相続、税制」のFP分野が専門。

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