維新に急接近の自民、くすぶる分裂の火ダネ 党内摩擦の背景に「積極経済路線」

麻生氏との「積極財政」めぐる対立、そして「保守中道派」からの圧力

   ただ、国会が始まると、野党側をはじめ、自民党内の「保守中道派」や「財政再建重視派」から、高市総裁の「独自路線」に異論も出てきそうだ。

   その「火ダネ」が高市総裁の「積極経済」路線だ。連携を強める国民民主党が求める「年収の壁撤廃」や「ガソリン減税」、維新の「社会保険料6万円引き下げ(一人当たり年間)」については、さっそく代替財源をめぐって、党内摩擦がおきかねない。そのお目付け役が、いずれも財務相経験者の麻生太郎副総裁と鈴木俊一幹事長なのだ。高市総裁が、支持者が期待する消費税減税を軸とする政策に走り出すと難しい政局になる。高市氏は安倍首相時代にも、定額給付金などの分配をめぐって、安倍氏とトラブルがあったという。(「週刊現代」2025年10月27日号)

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