定数削減で得られるコストメリットは限定的?
ゲストのTBSテレビスペシャルコメンテーター・星浩氏(ジャーナリスト)も、「比例だけを減らすと、民意の反映というのはどんどん薄まってきますから、安野さんのようなアイデアマンの人たちが、ますます国会に入りにくくなるというのは間違いないと思いますね」とうなずく。今後、自維連立政権の「定数削減」は本当に身を切る改革になっているのか、という議論が高まりそうである。
ちなみに、「日本は国会議員がそもそも少ない」という懸念は、安野氏のX(旧ツイッター)などによると、OECDの調査では日本の国会議員定数は100万人あたり5.65と38か国中36番目で、人口比でいえばイギリスの4分の1、ドイツの2分の1程度。日本は決して多くないという。
また、国家予算100兆円と比較すると、定数削減で得られるコストメリットは限定的としている。星氏も「(国会議員を)50人減らすと30億円の削減になるというのですが、 月100万円の旧文通費(調査研究広報滞在費)を50万円にすれば40億円の削減になりますので、人数を減らすよりも、不明朗な、どうもはっきり使い方がわからないような経費を削るということが、すぐできることですので、そちらの方に精力を傾ける方が大事というふうに私は思います」と解説した。
(シニアエディター 関口一喜)