静岡県の伊東市議会が2025年10月31日に臨時議会を開き、田久保真紀市長に対する二度目の不信任決議案を可決した。SNSでは、退任が決定した田久保氏による会見での表情が注目を集めている。「無事可決できて、むしろその方がほっとしております」学歴詐称疑惑で批判された田久保氏。9月1日には議会は1度目の不信任決議を可決したが、田久保氏は辞職せず、補正予算案提出の準備などが止まったことを理由に市議会を解散した。10月19日に市議会選挙の投開票が行われ、不信任案に賛成した全議員18人が当選。市議会は31日、臨時議会を開き田久保氏に対する二度目となる不信任決議案を提出し、賛成19、反対1の賛成多数で可決した。これにより、同日をもって田久保氏は市長職を失職することとなった。田久保氏は不信任案の可決後、会見を開き記者らの前に姿を見せた。質疑応答に応じた田久保氏は、冒頭の「率直な感想を教えてください」との質問に「不信任案の可決というよりもですね、今回、災害復旧のための予算が入っておりまして。速やかに皆さんにお届けするために、少し前倒しで臨時会を組ませていただきました」と自らの進退ではなく予算案の可決を優先したと説明。「議会の方には人事案件などでかなり慌ただしい思いをさせてしまったかとは思うんですが、今回は協力をいただきまして無事可決できて、むしろその方がほっとしております」とした。前回自身が議会を解散した理由について、「大事な人事案件や補正予算、そういったものが全て審議されないままになってしまいました」と振り返り、「そういった意味では今日は滞りなく審議が進みまして、その後に私の不信任決議案が出たということで、まずはほっとしております」とした。「ぜんぜん涙でてなくて草」市長選への出馬については「まずは今日(不信任の)決定が出まして、それを受け止めるというところまでで。この先の進退につきましては、ご支援いただいてる皆さんとよく話し合いながら、自身に向き合って決めていきたい」と明言を避けた。SNSでは、会見中の田久保氏の表情に注目が集まっている。テレビ静岡は「失職決定の田久保市長は時折涙を見せながら...」、SBS(静岡放送)は「『涙』の田久保市長が語ったのは・・・」など、田久保氏の「涙」について伝えている。一方、YouTubeで公開された会見動画には「ぜんぜん涙でてなくて草」「涙出てた?」「これは全く泣いてませんね、涙が全く出ていません」などとするコメントが寄せられている。会見中、「ご苦労もあった中での5か月ですが、一緒に走ってこられた方たちに伝えたいことはありますか?」との質問には、「そうですね、えっと......」と言葉に詰まり、目頭に手を当てる様子を見せた田久保氏。数秒ののち、「騒動が本当に......。すみません、ちょっと」と両手を合わせて照れ笑いを浮かべた。田久保氏は「私の誤った学歴が、『広報いとう』に載ったということから端を発しまして、本当にあの思いもよらない大きな騒動になりまして。ご支援いただいた方はもちろん、市民の皆さん、関係者の皆さん、皆様方に本当にご心配とご迷惑をおかけした」と語り、「このことについて、本当にこの場を借りまして、再度本当にお詫びをしたいと、そのように思っております。本当に申し訳ございませんでした」と深く頭を下げた。田久保氏は終始落ち着いた様子で、時折微笑んだりやや晴れやかな表情を見せる場面もあった。動画を見たユーザーからは、「何で笑えるんだ? 応援とか支えられたとか、何言ってるんだよ」「自分のことより市民のこと、ってマジかよ。誠実に対応していれば市民のためになっただろうに」など、あきれる声も相次いでいる。
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