VTuber事務所「ホロライブプロダクション」所属のVTuber、天音かなたさんが2025年12月2日、27日をもって卒業することを発表した。「健全な活動を続けることが難しいと判断」天音さんは、「人を癒すための研究をしている、天界学園に通う天使」として活動する女性VTuberだ。ゲーム実況や「歌ってみた」動画などで人気を博している。3日時点でのYouTubeチャンネル登録者数は166万人を超える。2日、Xで「卒業についてのお知らせ 天音かなた6周年となる2025年12月27日をもちまして、ホロライブを卒業します」として、書面で経緯を明かした。卒業の理由については、「1.当初想定された領域を大きく超える業務外のタスクが何度も発生したこと 2.その結果、自分の活動が回らないほど負荷が集中する期間が続いたこと 3.仕事の負荷による心身の状態から活動の継続が難しいと感じるようになったこと」と説明。「これらの状況は数年前から事務所に相談をしていました」とするも、「解決には組織全体の仕組みの見直しが必要になる課題があり、健全な活動を続けることが難しいと判断し、卒業を決断しました」という。「復帰や転生の予定はありません」卒業については数ヶ月前に決定していたが、卒業に関する情報漏洩を防ぐため情報管理を徹底し「ホロライブのメンバーも、多くの運営スタッフも、皆と同じタイミングでこの発表を知っています」。そのため卒業に関連した公式動画や「歌ってみた」動画、「卒業LIVEへのゲスト出演」などはないが、情報漏洩防止を目的としたものであり「他意はありません」と強調。「カバー株式会社と天音かなた双方の合意のもと行ったもの」とした。今後については、「復帰や転生の予定はありません」と断言。「SNSについても、プライベートを含めて公式アカウント以外は一切存在しません。今後、かなたを騙るアカウントや匂わせなどがあった場合は、すべて物・なりすましですのでご注意ください」と呼びかけた。VTuberは卒業後、姿や名前を変えて活動を再開する「転生」を行うケースが多いが、こうした可能性をきっぱりと否定した。卒業に際し、「ホロライブには自分のすべてを懸けてきました。人生を変えてくれた大切な場所で、本当はまだまだ挑戦したかった気持ちがあります。このような結果になってしまい、ごめんなさい」と謝罪している。「本当は活動し続けることが恩返しだったのに、ごめんなさい」「大切なお知らせ」と題した書面でも、これまでの活動について「僕だけの力とは一切思いません。ホロライブに入らなければこんなに色んな経験はできていないと思っています。とても恵まれていました」と感謝をつづり、「本当は活動し続けることが恩返しだったのに、ごめんなさい」としている。卒業報告には、「かなたんの軽快なツッコミや話術でたくさん笑顔にしてもらえた事、ステージに立った時の力強くカッコいい歌声も忘れません 6年間お疲れ様でした」など、惜しむ声が相次いでいる。ホロライブプロダクションをめぐっては、24年8月に湊あくあさん、10月にワトソン・アメリアさん、25年1月にはセレス・ファウナさん、沙花叉クロヱさん、4月には紫咲シオンさん、5月にはがうる・ぐらさん、10月には火威青さんと、卒業者が続いている。卒業が続いている現状に、「社員数はここ数年で10倍に増えてるのにタレント自身の活動が回らなくなるぐらい業務外のタスクが未だにタレントに何度も発生してる会社嫌過ぎる」「だいたい卒業する理由が『想定外のタスク、業務量』とか聞くけど本当にこの会社大丈夫なん」など、困惑の声も上がっている。
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