「里山の荒廃、人のプレゼンスの低下がクマの進出を許した」
さらに、人口減少が出没増加とリンクしているとの見方を示した。
「今回、突出して被害が多かったのが秋田県とお隣の岩手県、いずれも人口減少が日本でも最も進んでいる地域。里山の荒廃、人のプレゼンスの低下というのが、クマの進出を許した大きな要因ではないかと感じている」
とはいえ、「クマに悪気はない。食べ物をただ、求めてきているだけ」と説明。人里と山との間にある緩衝地帯で農作業をする人など、「人のプレゼンス」が増えることが被害の抑止につながると説明した。クマと人の区域を分ける「ゾーニング」が必要だとした。
一方で、個体調査の結果で数が多すぎることが判明した際には、捕獲や駆除も必要だとして、
「私達としては、人命を最優先するという立場であることを、ご理解をいただきたい」
と理解を求めた。