テレビ朝日系の情報ワイド「羽鳥慎一モーニングショー」は2025年12月18日放送で、オーストラリアで10日から導入された16歳未満のSNS利用禁止の効果を検証し、レギュラーコメンテーターの玉川徹さん(ジャーナリスト)は「日本も導入すべき」と力説した。「抜け道があっても効果はある」番組によると、オーストラリアでは10代の97%が平均4つのSNSを利用していて、詐欺や性暴力などの犯罪に巻き込まれたり、誹謗や中傷にさらされて自ら命を絶つケースが少なくない。そうした背景から、国レベルで子どものSNS利用を禁止したのだ。禁止法施行から1週間で、朝起きて音楽や片づけをする時間ができたという子どもがいる一方で、母親や年上の友人の写真などで年齢をごまかして新しいアカウントを作成する子どももいるという。玉川さんは「抜け道があっても効果はある」とこう話した。「日本で成人映画ってあるじゃないですか。18歳未満は見ちゃいけないということになっているんですが、抜け道を作って見る子どもはいるわけです。僕も中学の時、大人の格好をして見に行きましたもん」と、妙なたとえ話から始まった。そして、「だけど、みんな、それは見に行っちゃいけないものだという認識はあったんです。(SNSも禁止することで)大人がやるんだけども、子どもがやると良くないものなんだというふうな認識になると思うんですよね。もちろん、破る子どもも出てくると思うけど」「大人もやってるし、子どももやっていいんだよっていう話と、子どもはやっちゃいけないんだという世界は、まったく違う世界です」と、禁止することで子どもの使い過ぎに歯止めがかかるとみる。「子どもが安全に使うことを想定して設計されてない」オーストラリア以外の国ではどうなっているのか。EUは欧州議会が利用の最低年齢を16歳とする決議を行い、イギリスは13歳未満にはアカウントを持たせないよう業者に義務付け、ニュージーランドも16歳未満禁止だ。「日本はどうしましょうか」と司会の羽鳥慎一アナが玉川さんに聞く。「僕は16歳未満を禁止にすればいいと思いますね。まあ、中学生まで、義務教育の時までは。禁止なんだよということ(を子どもに認識させること)が重要だと思います」と導入に大賛成だった。ゲスト解説の慶應義塾大学の水谷瑛嗣郎准教授は、「ソーシャルメディアって、子どもが安全に使うことを想定して設計されてないと思うんですよ。大人が使うことが前提になっている」と説明した。禁止にするか、業者が子どもを守る対策をとるか、日本でも検討しなければならない。(シニアエディター 関口一喜)
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