文具メーカー「セーラー万年筆」(東京都港区)が2026年1月5日、大幅な価格高騰が続く金を使用している製品を中心に、同年2月1日より価格を改定すると公式サイトで発表した。万年筆を巡っては、同社以外の文具メーカーでも値上げが続いている。
金の平均価格は5年間で約3倍に高騰
セーラー万年筆は5日の発表で、「昨今の金地金をはじめとした金属類や樹脂材料等の資源価格に加え、物流費や人件費等を含む高騰によって、これまでも製品の価格改定を段階的に実施してまいりました」と説明。
製造工程の合理化やコスト削減に取り組んできたが、材料価格などの上昇が続き、企業努力だけでは製品価格を維持できないと報告。「現状の製品価格では安定的な供給を継続することが極めて困難な状況となりました」としている。
こうした事情から製品価格を26年2月1日より値上げする。例えば「プロフィット スタンダード 万年筆」は2万2000円(税込価格、以下同)から4万4000円に、「プロフェッショナルギア ピンクゴールド 万年筆」は4万9500円から8万2500円になる。
SNSでは、「もう気軽に買えん...」「そんな値上げか」「値段が倍なんだけど」「上がり幅が大きすぎるだろ...」「万年筆が遠のく」「上がり幅が凄まじい」「万年筆を買うなら今!」などと驚く声が上がっている。
こうした動きは同業他社でも広がっている。プラチナ万年筆は25年12月1日、「昨今の諸資材、原料の相次ぐ値上げその他経費の高騰により、もはや企業努力のみでは商品価格の水準を維持するのは困難となりました」とし、26年1月1日受注分から値上げするとした。
プラチナ万年筆では、2万円以上の万年筆は約1万円~2万円値上がりしている。こうした万年筆以外にも、ボールペンなどの価格も改定している。
またパイロットコーポレーションでも25年8月1日、万年筆や油性ボールペンなどを値上げすると発表している。同社も「原材料価格やエネルギー費等の高騰」が原因だと説明している。
田中貴金属工業の公式サイトによると、20年の金の平均価格は1グラム当たり6122円だったが、25年は1万7302円に。この5年間で約3倍高騰している。