「原発推進」に転じてが、争点にならない安全対策
15年前に原発爆発事故が起きた直後に、当時の民主党政権は、「2030年代までの原発ゼロを目指す」とした。しかし、電力需要が拡大し、再生可能エネルギー生産が思うように進まない中で、安倍晋三内閣、菅義偉内閣は、再稼働を進めた。それでも、原発依存度を「可能な限り低減する」として、原発の新増設や建て替えは想定しないとの立場だった。これを岸田内閣が「エネルギー安全保障と脱炭素」を掲げて、「最大限活用する」に踏み切った。
しかし、国会では、原子力行政を議論する「常設」の委員会設置は見送られた。
この点を小林・主任研究員は、「国会の委員会では原子力行政のチェック機能が働いていない。エネルギーをどう供給するかは、国家安全保障に直結する大事な問題だが、これが選挙でも争点にならない。国会議員が関心を示さなくなってきている」と警告する。さらに、鈴木・元委員長代理は、「推進でも反対でも安全性にはそろって取り組むことができるでしょう」という。