トリクルダウン理論は崩壊している
「外国人がお金を落とせば、最終的に国民全体も豊かになる」――いわゆるトリクルダウン理論は、インバウンド政策の大きな大義名分であった。しかし、現実はどうだろうか。
経済産業省が2026年3月に発表した「国内旅行の動向について -旅行形態に変化が-」によれば、インバウンド需要による宿泊費の高騰や急激な物価高により、日本人の国内旅行者数は伸び悩み、あるいは減少が予測されている。
さらには、「旅行業」の指数は横ばいに推移しており、各家庭の旅行関連への支出も横ばい傾向にあるという。
トリクルダウンの神話が崩壊し、各家庭の家計がひっ迫するなかで、外国人観光客だけを優遇するかのような今回の施策に、疑問が集中するのは、ある意味では当然の成りゆきだったのかもしれない。