「インバウンドに新幹線代1万円」施策に「外国人優遇か」と批判 JRにはかつて乗り放題激安チケットが

税で客を呼ぶのではなく、地域の活性化を

   この歪みを是正し、観光客と地域住民が共存するためにはどうすればよいのか。そのヒントは、海外の事例や国内の新しい動きにある。

   たとえば、タイやカンボジアなどの観光大国では、国立公園や遺跡の入場料において「外国人価格」と「現地人(居住者)価格」を明確に分ける二重価格(デュアルプライス)が定着している。

   外客からは適正な利益を頂き、自国民のアクセスは保護するという合理的なシステムである。

   日本国内でも、豊洲市場に隣接する「千客万来」のように、インバウンドの購買力に合わせた高価格帯(プレミアム設定)のメニューを展開する施設が増えている。

   そして最も重要なのは、税金で観光客を呼ぶのではなく、観光客から税を徴収し、それを住民のインフラ整備に充てることだろう。

   全国計20の自治体で、この4月から、日本人・外国人を問わずホテルや旅館に泊まる人に課す宿泊税の徴収を始めた。

   こうした税金の導入で得られた収入を透明化することで、地域の活性化につなげることが期待されている。

   いま求められているのは、経済効果の皮算用で税金をばらまくことではなく、足元で社会を支える住民の生活を守るための適正な徴収と、地域への直接的な還元のシステムを構築することだろう。

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