2021年 5月 9日 (日)

元伊藤忠会長の丹羽宇一郎さんでも入社2か月で辞めようと思ったことがある!【4月! 決めるスタートダッシュ】

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   4月になり、新しく社会人になったり、新しい部署で働いたりしている人も多いだろう。また、新年度を期して「心機一転」、仕事に打ち込もうと気持ちを新たにした人もいるに違いない。そんな人のために、【4月! 決めるスタートダッシュ】というテーマで、今月は仕事に役立ちそうな本を随時紹介していきたい。

   30代、40代の会社員なら、「社長は無理だけど、部長ならなれるのではないか」と、部長昇進を目標にしている人も多いのではないだろうか。

   本の帯に「部長ほどおもしろい職業はない」と銘打ったのが、本書「部長って何だ!」である。著者は元伊藤忠商事の会長で、その後民間出身では初の駐中国大使を務めた丹羽宇一郎さん。「人生の勝負どき」を乗り切るためのヒントを提示している。

「部長って何だ!」(丹羽宇一郎著)講談社
  • 部長ほどおもしろい職業はない!?(写真はイメージ)
    部長ほどおもしろい職業はない!?(写真はイメージ)
  • 部長ほどおもしろい職業はない!?(写真はイメージ)

部長時代にコンビニに着目した

   冒頭、丹羽宇一郎さんは、アップル創業者スティーブ・ジョブズの「創造性とは、ただモノを結びつけることだ」という言葉や経済学者ヨーゼフ・シュンペーターのイノベーション論を紹介し、「イノベーションを起こし得るのは、入社から30年前後の豊富な経験を蓄えた部長クラスなのです」と断言する。

   本書の魅力は、ただ論を述べるだけではなく、丹羽さん自身のキャリアや体験を余すところなく明かしていることだ。なかには失敗談もある。

   こうした言葉も、丹羽さんの伊藤忠時代の体験から導かれたものだ。副社長だった1998年、会社始まって以来の巨額投資となったファミリーマートの買収を手掛けたが、コンビニエンスストアそのものに着目したのは1980年代後半の部長時代だったという。

   商社の食料部門で生産から製造、流通、販売までを広く扱った体験、またアメリカ駐在時代に大量消費時代の到来を体感した経験が結びつき、「利益の源泉はどこにあるのか」を考えた末の丹羽さんのイノベーションだった、と書いている。

   顧客のニーズに直接触れることができる最前線の現場を傘下に収めたことで、より大きな新しいビジネスを生み出すことができるようになったという。この後、三菱商事はローソンを傘下に収め、セブン-イレブンは三井物産との関係を深めることで、コンビニ競争は商社間競争の様相を呈していることからも、丹羽さんの先見の明がうかがえる。

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