「北朝鮮の無礼なふるまいは許さない」 中国政府系メディア「社説」で異例の批判

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   中国の漁船が操業中に北朝鮮の船に拿捕され、船員が拘束された件で、中国側に異例の反応が見られた。中国共産党の機関紙「人民日報」系のメディア「環球時報」が、北朝鮮を批判するような内容の社説を掲載したのだ。

   強固な友好関係にある両国だが、社説では「北朝鮮の無礼なふるまいは許さない」と厳しくクギをさしている。

「今回の一件が両国にとってターニングポイントになるだろう」

環球時報英語版の社説では漁船の写真も掲載
環球時報英語版の社説では漁船の写真も掲載

   北朝鮮側に2012年5月8日に拘束された中国人の漁船乗組員29人は、10日以上勾留された後の5月20日、平壌にある中国大使館が「北朝鮮外務省から船員を解放したとの知らせを受けた」と発表。翌21日に中国・大連の港に全員が到着したという。

   船員は、中国の領海内で操業していたにもかかわらず北朝鮮の船につかまり、無理やり連行されたと主張。北朝鮮当局がかかわっているとの話や、解放に当たって北朝鮮側から「身代金」が要求された、船員が勾留中に殴打され、食料も満足に与えられなかったという報道も出ている。

   北朝鮮の領海付近での操業は危険なようだ。ある中国人によると、漁船の乗組員は荒っぽい性格の人も少なくないが、北朝鮮近海には「いきなり発砲される恐れがあるので行かない」との声があるという。

   今のところ、中国政府が北朝鮮に抗議したという話は聞かない。一方で中国共産党系の新聞「環球時報」は5月21日、社説で船員拘束の件を取り上げた。同紙の電子版「環球網」や英語版「グローバルタイムズ」にも掲載されている。その中で、中朝の水陸国境付近の取り扱いに絡む問題は「今回の一件が両国にとってターニングポイントになるだろう」と言及。2国間の友好関係は「確固たる地理的な原則」に基づいており、その重要性を強調。そのうえで、「中国は北朝鮮の無礼なふるまいは許さない。中朝間に特別な余地は存在しない」と断言し、境界線問題に関してけん制した。さらに、

「北朝鮮は中国人民の生命や財産を中心に、中国の利益を尊重するべきだ」

と主張した。

   続けて、最近中朝国境付近で北朝鮮側による「不正行為のうわさ」が出ており、両国がこうしたうわさを解消するために努力しなければならない、とする。最後は「中朝友好」が強化されることを望み、両国関係が国家戦略レベルだけでなく日常生活の面でも感じられるようになるべきだと結んだ。

領土・領海事項は中国で最も重要

   中国事情に詳しいノンフィクション作家、安田峰俊氏は「環球時報」について、「中国メディアの中でも『タカ派』で、勇ましいことを言いがち」と評する。それでも、北朝鮮へ「苦言」を呈する論調は珍しいようだ。

   今回の漁船拿捕は、中朝の境界問題と密接に絡んでいる。「領土や領海に関連する事項は、中国で最重要と位置付けられます」と安田氏。自国のテリトリーに何らかの影響を及ぼす相手に対しては、それがたとえ友好国の北朝鮮であってもピシャリと注意しておく必要がある、というわけだ。

   とは言え中国政府も、尖閣問題の際に日本を激しく非難したのと同じ調子で、北朝鮮に対するわけにはいかない事情がある。北朝鮮は地政学的に対日、対米関係上の緩衝地帯としての役割があるからだ。そこで環球時報の社説を「利用」して、北朝鮮にメッセージを送るのを中国当局が容認した、とも推測できる。

   中国メディアの「意外」な批判を、北朝鮮はどう受け止めるのだろうか。北朝鮮問題を専門とする韓国紙の記者に取材すると、両国間で今回のような境界線をめぐって騒動が起きると「中朝関係はむしろ強化される」と話す。ただしこれは「相互愛」が増すわけではなく「戦略的な理由」からだという。北朝鮮側にとっても、国際社会で貴重な「味方」である中国との関係が悪化しては困るわけだ。

   さらに韓国紙の記者は、

「中朝は『強固な友情』で結ばれていると思われていますが、実際はそうではありません。過去には互いを腹立たしく感じていたこともあります」

と指摘。2011年12月に死去した北朝鮮の故・金正日総書記はかつて「中国人を絶対に信頼してはならない」と口にしていた、という話まであるそうだ。

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