2024年 5月 3日 (金)

公立小中校「冷房」導入進む 京都のエコモデル校も「授業に集中するため」

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保護者がお金を出して、冷房取り付ける学校もある

   昔は公立の小中学校に冷房がないのが当たり前だった。ところが、今はほとんどの家庭に冷房があり、子供たちが涼しい環境に慣れて、夏場、気温が上がった教室で体調を崩すことがあるという。それもあって教室に冷房を設置する公立校が数年前から増えてきた。

   京都市は、市内の全小中学校に冷房を完備している。厳しい暑さが続く夏場でも、子供たちがしっかりと学べる快適な学習環境を整えるとして、04~06年に冷房化推進事業を行い、小学校156校、中学校61校にとりつけた。設計から施工までかかった総事業費は小学校が約46億3000万円(13年間分のメンテナンスなど維持費を含む)、中学校が約13億5000万円。市教育委員会の担当者は、授業を集中して受けるようになった、給食の食べ残しも減った、などという声が教師から上がっているという。

   文部科学省施設助成課によると、全国の小中学校のうち普通教室に冷房を設置しているのは、小学校9.8%、中学校11%(07年7月現在)。同省は03年度から、普通教室に冷房を設置するのにかかる費用の1/3を補助金として認めている。補助を受けるには、環境に配慮した空調設備を使用することや、寒冷地では別途条件があったが、より多くの自治体が使えるよう06年度から条件をなくしている。担当者は、「教育環境を改善できるなら、と選択肢の1つとして補助の対象として認めている」と説明。

   残る費用は自治体が負担するが、中には保護者がお金を出して、冷房を取り付けるという学校もあるようだ。

   東京都義務教育課小中学校係によると、23区にある公立小中学校は小学校853校、中学校393校。そのうち普通教室(一部を含む)に冷房を設置している学校は、小学校754校、中学校340校。全館冷房している学校は小学校45校、中学校28校。

   全校の普通教室に冷房を設置している区もある。目黒区は02年7月までに小学校22校、中学校12校に設置。千代田区は01年までに小学校8校、00年までに中学校3校、03年までに幼稚園8園に取り付けた。中央区は1996年までに小学校16校、中学校は1991年までに4校に、新宿区は05年までに小学校29校、中学校11校に完備した。

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