2024年 4月 19日 (金)

「楽々東大に受かる」生徒たち 海外のトップ大学目指し始める
(連載「大学崩壊」第7回/ベネッセコーポレーションに聞く)

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トップクラスの大学だと「人的ネットワーク」が大きな魅力

-――日本の大学と米国の大学、決定的な違いはどこにありますか。米国の大学にしかない魅力は何でしょうか。

藤井:   大きく3つほどあると思います。
(1) アイビーリーグと呼ばれるようなトップクラスの大学には、世界中から学生・教授が集まり、その人的ネットワークが大きな魅力です。より高いレベルで切磋琢磨したい高校生にとっては、魅力的に映るようです。さらに、入試もペーパーテストだけではなく、エッセイ(志望理由書)などから選抜していきますので、ただ単に「勉強ができる人」ではなくて、部活や研究活動などを評価された人が入学してきます。こうした環境に魅力を感じるようです。
(2) 教養教育(リベラル・アーツ)を受けられることです。さまざまな問題がグローバル化する中で、人種や国境を越えて、多様性を理解できるかが求められてくる時代です。4年間、多様性の中で教養教育を受けられることの魅力ですね。例えば、東大の男女比は8:2なのですが、ハーバードでは49:51で、女性の方が多い。そういう意味でも、多様性の面では魅力的です。
(3) 米国に行くことで、活躍のフィールドが広がること。米国の次のステージとして、欧州なども自らが活躍するフィールドとして選択肢に入れることができます。活躍の場が広がるのは確かでしょう。それに、「大学院から」ではなく、専門分野が定まっていない学部時代から足場を作れる点がアドバンテージだと言えます。ただ、ルートHの生徒は、やりたいことの軸は固まっているのですが、非常に好奇心が強いのです。文理の枠を飛び越えてしまっている。大学院だと、ある一定分野ですが、学部の段階で米国に進学すると、非常に広い範囲で視野を広げられます。日本の大学ですと、入学時点で学部学科を決めないといけませんから、これは大きな違いなのではないでしょうか。

-――ルートHがスタートしたのが08年5月。開設以来、どのくらいの反響があったのですか?

藤井:   この11か月で、問い合わせの数としては4~500ですか。今でも、毎日数件はあります、問い合わせをしてくる人の割合は、「保護者が6、高校生本人が4」といったところです。
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