医療用漢方薬が保険適用外 価格が3倍以上治療に支障?

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保険削除されたら「間違いなく倒産する」と訴える

   日本東洋医学会など4団体では、「われわれ国民の健康を守るためになくてはならない」として、2009年11月20日から保険適用外に反対する署名活動を始めた。27日現在で、4万人の署名が集まったという。行政刷新会議が近く最終結論を出すとされていることから、12月1日に長妻昭厚労相に署名簿を提出する予定だ。7日にも追加分を出す予定で、10万人以上の署名を目指している。

   民主党では総選挙期間中、マニフェストの別冊で、漢方を推進していく方針をうたっていた。これに対し、東洋医学会の寺澤捷年会長は、ホームページ上の声明文で、「今回の答申が万一採用されたならば、それは国民に対する重大な裏切り行為」と指弾している。

   刷新会議が方向性を出した後は、漢方薬会社などの株価が大幅に下落した。薬事日報のサイト記事によると、10%前後も下がった最大手のツムラでは、芳井順一社長が11月12日の中間決算説明会で、「保険削除されたらツムラは間違いなく倒産する」と訴えている。

   一方、OTCの7割を扱うドラッグストア業界では、保険適用外の方向性を歓迎しているようだ。

   日本チェーンドラッグストア協会では、「基本的には賛成」としており、近く結論を出す予定だ。その理由として、広報担当者は、「健康保険の財源を安定的に維持していくことが必要だからです」と説明している。

   ブルームバーグの13日付サイト記事によると、最大手のマツモトキヨシホールディングスの吉田雅司社長も、決算会見で適用外の方向を「そうあるべきだ」と述べた。協会と同様な理由を挙げているが、OTCの比率が高まって売り上げ増につながることもあるとみられる。業界関係者によると、現在は漢方薬では、1割以下のOTCが、3~4割に増える可能性もあるという。

   この関係者は、市場全体では、漢方薬の利用が減るものの、コスト意識から、薬漬けなどの弊害がなくなるとしている。ただ、高齢者には、漢方薬を控えたために病気の進行が進む危険も認めており、もし適用外とするなら、こうしたことも含めて抜本的な対策が求められそうだ。

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