「指示はしていない」「大変残念」斎藤知事、情報漏えい疑惑を全否定 元県民局長の私的情報削除は一転、申請

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   兵庫県の井ノ本知明元総務部長が元県民局長の私的情報を兵庫県議らに漏らしていた疑惑について、調査していた第三者委員会は2025年5月27日、最終報告書を公表した。元総務部長が県議3人に漏えいしたと認定し、「斎藤知事らの指示があった可能性が高い」と結論付けた。

   斎藤知事は、28日の登庁時に「第三者委の指摘は一つの指摘だが、昨日から述べている通り、漏えいに関する指示はしていない」と報告書の内容を正面から否定した。

  • 定例会見の斎藤知事(2025年3月27日撮影)
    定例会見の斎藤知事(2025年3月27日撮影)
  • 兵庫県庁
    兵庫県庁
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第三者委:斎藤知事の証言の採用は困難と結論

   28日の定例記者会見では、知事の証言と同席した元副知事や県幹部の証言に食い違いがあり、第三者委が知事の「情報漏えいを指示していない」とする証言の採用は困難と結論付けたことに質問が集中した。

   斎藤知事は「答えるべきところをきちっと答えているつもり。それが全て」と語った。その上で、記者から知事の発言が信用されていないという判断をされていることに対し、重ねて認識を問われ、「私が答えさせていただいたことが伝わってないことは大変残念」と述べた。

   また、辞職については「県民の皆さんに対して県政をしっかり前に進めていくということが、私の大事な役割だと思う」(27日の記者団の取材)と否定した。

   報告書によると、元総務部長は24年4月、兵庫県議3人に対して、私的情報の一部を紙に印刷したり、口頭で説明したりしたという。その行為を行った理由について、元総務部長は「知事及び元副知事の指示に基づき総務部長の職責として正当業務を行ったに過ぎない」との弁明書を25年2月に提出している。

   第三者委が調査を行う中、知事は指示を否定し、同席した元副知事や県幹部は元総務部長に沿う証言をしたことから、第三者委の工藤涼二委員長は27日の会見で「知事、元副知事の指示により、(議会への)根回しの趣旨で情報漏えいを行った可能性が高いと判断せざるを得ない」と説明した。

   県は、27日付で元総務部長を停職3か月の懲戒処分とした。

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