セ・パ交流戦、なぜパ・リーグが圧倒?元パ・リーグ投手がデータ分析で示した日米の共通点

「統計上、AIに予測させるとDH制があるリーグが10勝8敗」

    「DHがある試合だと、パ・リーグは普段通り。セ・リーグは、スタメンで出ていない控え野手を起用せざるを得ない。一方で、DH制がなく、投手が打席に立つ試合でも、パ・リーグからすると、投手を除いたベストの8人。9分の8の精鋭部隊が出てくる。どちらのルールでも、DH制をしいているパ・リーグが有利になる」

    現役引退後、米国に渡り、現地の大学で経営学を学んだ小林氏。かつて大リーグの交流戦でも、DH制によるリーグの相違があったと指摘した。

    大リーグでは、ア・リーグがDH制を採用しており、22年からナ・リーグでもDH制を導入した。

    このような背景の中、小林氏は「日本だけではなく、大リーグでも全く一緒。DH制をしていたアメリカンリーグが、採用していなかったナショナルリーグよりも、交流戦は圧倒的に強かった。14年連続でアメリカンリーグが勝ち越した。今はユニバーサルDHになって、アメリカンリーグ、ナショナルリーグともにDH制になった」と説明した。

    そして、「この構造が変わらないかぎり、パ・リーグが有利なことは間違いない」とし、「(交流戦は)わずか18試合なので、年によって差がある。でも、統計上、AIに予測させると、(DH制があるリーグが)10勝8敗。何度シミュレーションしても9勝9敗にはならないそうです。私も実感として『そうだよね』と思う」との持論を述べた。

    セ・パ交流戦は、16日時点で71試合を終え、パ・リーグが41勝29敗1分けと、大きく勝ち越している。

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