婚活イベントに女性参加が少ない
消滅すると分析された自治体は、女性引き留めに必死で、婚活イベントをやったり、出産・子育て支援を拡充したりしているが、ほとんど効果を上げていない。出会いパーティーを企画しても、女性の参加は極めて少ないという。前出の長野出身の女性はこう話す。
「引き留めの狙いは人口減対策ですから、やっぱり女性に期待しているのは出産なんです。そうした押しつけがいやで田舎を出ていくわけですから、婚活イベントに女性の参加が少ないのは当たり前じゃないでしょうか。地元でどう働いてもらうか。リモートワークの環境を整えるとか、都会との2拠点暮らしを税制面で優遇するなどの、"働ける地元"をどう作るかに知恵を絞ってもらいたいですね」
日本の人口減少も、自治体の消滅も、止めることはできない。限界集落の存続より、地方でも女性の生き方や働き方の選択をいかに広げるか、そっちが優先だろう。
(シニアエディター 関口一喜)