高価格帯カフェチェーンで明暗 コメダは過去最高益、星乃珈琲店かかえるドトール・日レスHDは苦戦のワケ

   同じ高価格帯のカフェチェーンでありながら、業績に明暗が出ている。

   「コメダ珈琲店」を展開するコメダホールディングス(HD)が2025年3~8月期連結決算で売上高・純利益ともに過去最高を更新した一方で、「星乃珈琲店」を運営するドトール・日レスホールディングス(HD)は減益に苦しんでいる。

   原材料高や人件費増という共通の逆風に直面しながら、なぜ両社の業績は対照的な結果となったのか。

  • 「ファンづくり」に定評のコメダ珈琲店
    「ファンづくり」に定評のコメダ珈琲店
  • 「独自性」と「ファンづくり」がポイントに(写真はイメージ)
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ドトール・日レスHD、減益 星乃珈琲店が足かせに

   ドトール・日レスHDが10月21日に発表した25年3~8月期連結決算は、営業利益が前年同期比7%減の53億円、純利益が同7%減の39億円だった。売上高営業利益率は6.7%と、前年同期の7.6%から悪化した。主な理由は、コーヒー豆などの原材料価格の高騰と、人件費の上昇だ。円安の影響で輸入コストが増大し、その負担が重くのしかかっている。

   主力の「ドトールコーヒーショップ」事業は堅調で、直営店の売上高が同10.1%増の120億円と伸長した。手軽な価格帯と都市部中心の立地が、顧客の日常利用につながっている。

   一方、高価格路線の「星乃珈琲店」は直営店の売上高が同1.5%減の88億円と低迷。競合との差別化が難しく、優位性を確保できていない可能性がある。25年に入り、星乃珈琲店は数店舗が閉店して一部はグループ内の他業態へ転換されている。

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