JINSも攻勢 さらなる再編の可能性も
一方で、業界2位のJINSも攻勢を強めている。26年春には東京・銀座に初のグローバル旗艦店を、同年夏には新宿に世界最大の旗艦店をオープンする計画を発表している。
1990年代初頭には約6000億円の市場規模だったメガネ業界は、09年には4000億円を割り込み、ここ10年は4000億円前後で推移しているという(眼鏡光学出版の調べによる)。
近年、パソコンやスマートフォン、タブレット端末などの電子デバイスの普及により、眼精疲労や若年層のスマホ老眼が増加し、また高齢化に伴う老眼鏡や遠近両用メガネなどの需要も増加しているが、市場規模は横ばいが続いている。
少子化が進む中でも市場規模が維持されているため、「パイの取り合い」状況が続いている。このため企業規模が大きいほうが有利であるため、各社は競合他社へのM&Aにも意欲を持っているとされる。
特に今後は高齢者層の取り込みとコンタクトレンズ事業の強化が重要になってくるとみられており、若者層がメイン顧客の格安チェーンにとって、高年・高齢者層を顧客として持ち、コンタクト事業も展開する従来型大手は魅力的な買収対象となる。
今回のZoffによるメガネスーパー買収を皮切りに、業界首位のメガネトップや2位のJINSが次にどのような動きを見せるのか。眼鏡業界の再編劇は、まだ序章にすぎないのだろうか。