大阪・関西万博「2億円トイレ」設計の建築士、「大屋根リング」解体に異論 「ほんとうにいいの??」

「残そうと思えば残せないことはないということでもあるのでは」

   大屋根リングの保存には「技術的にも金銭的にも相当なハードルがあることは重々承知しています」としつつ、「万博建築には、当初は仮設として建設されたものが、世論や社会状況の変化によって計画が更新され、恒久的に活用されることになった事例が多々あります」。「1889年パリ万博のエッフェル塔」「1967年モントリオール万博のアメリカ館(ジオデシックドーム)」「1970年大阪万博の太陽の塔」を挙げた。

   「残そうと思えば残せないことはないということでもあるのでは」とし、「財源の確保や、維持管理に見合うだけの収入・効果が見込めるかどうか」といった問題を踏まえて「可能性について、もう少し考えるための猶予があってもよいのではないか」と訴えた。

   大屋根リングの保存にとどまらず「無批判にルールに従うだけの事なかれ主義に陥ることなく、実情に合わせて再考し、更新していく必要もあるのではないかという問題提起でもあります」としている。

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