「私なりに考えたところで、給料をいただかない中でしっかりと残りの任期満了の職務を果たしていく」
佐賀県有田町の松尾佳昭町長は出張先の名古屋市で飲食店を訪れ、セクハラ行為などをしたとして辞職するとの考えを撤回し、このように述べた。
残り任期の給与ゼロで町長を続投
2025年12月24日の有田町議会では、町長の給与(月額77万7000円)を来年1月1日から任期満了の4月15日までの3.5か月分すべてカットする条例案を全会一致で可決した。
任期半ばで辞任した場合、町長選が前倒しされ、短期間に選挙が行われる。混乱を避けるため、辞意を撤回することにしたという。報道によると、任期終了の時期からずれることによって、発生する選挙費用は約1500万円とされる。
町議会は12月2日、「町の最高責任者としての自覚に欠けた行動により、町民の町政に対する信頼を大きく損なったことは容易に取り戻せるものではなく、社会的、倫理的責任が極めて重いと言わざるを得ない」などとして問責決議を可決していた。