SNSで自身の正当性を主張も市は否定
2025年の新語・流行語大賞に「卒業証書19.2秒」でノミネートされるなど、学歴詐称疑惑で大きな話題となった静岡県伊東市の田久保真紀・前市長。
当初、問題が発覚し辞職の意向を示していたものの、記者会見でメガソーラー計画の白紙撤回などの公約を実現するためとして、市長を続投すると表明。「現在、メガソーラー計画も新図書館建設計画も水面下で激しく動いております」と続投することの正当性を主張した。
SNSでは、メガソーラー計画など積極的に発信し、その内容が伊東市の方針と異なっていたことも混乱を生み、市が公式ウェブサイトで反論する事態となった。9月には自身のXで台風の被害状況を確認したことを報告した際、防災服を着用した自撮り写真を公開し、批判の声が上がっていた。
百条委員会は、田久保氏が学歴を「故意に偽った」と8月29日に結論を出した。井戸清司委員長は、
「自己利益や保身に注視するあまり、このような破綻した考えに至る者が市のトップとして現に存在すること自体、容認できない」
と厳しく非難。その後、地方自治法違反の疑いで刑事告発もされた。
市議会は2度不信任決議を議決。市議選を経て、12月に行われた市長選では、田久保氏が約4000票に対し、元市議の杉本憲也氏が約1万3000票を獲得して、約半年にわたる騒動に終止符が打たれた。