2019年 11月 21日 (木)

「純情」な男子は就活に不利!? 「女子の方が優秀」説を分析する

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安倍政権のウーマノミクスとの関係

理由2:ウーマノミクスで女子学生の採用自体が拡大している

   これもよく言われる説。

   確かに、これまで女子の総合職採用をしていなかった企業が急に始めるなど、ウーマノミクスの影響はあります。

   しかし、ウーマノミクスを提唱する第2次安倍内閣が成立したのは2012年12月。「男女比10ポイント差」は2010年からです。

   2009年(後半)当時は鳩山由紀夫内閣で、男女共同参画担当大臣は福島瑞穂・社会民主党党首でした。

   というわけで、ウーマノミクスもまた、主たる要因とは言えません。

理由3:女子学生の成長が男子学生よりも早くて優秀

   行き着くところがこれ。

   採用担当者を取材すると、ほぼ間違いなく出てくる話です。

   ただ、大学入試において、男子より女子が優秀、とのデータは特にありません。

   女子の方が成長は早い、という話も昔から言われています。その割に、就職率で男女差が逆転したのは2000年以降。

   1999年以前の女子学生の成長が遅かった、とするデータはどこにもありません。

   そもそも、就活の選考において、女子学生の方が優秀、との言説自体、昔からあります。

   どれくらい昔か、と言えば1950年代から。『婦人公論』1957年12月号の同種の記事「女子大学生に閉ざされた扉」に、この言説が登場しています。「女子学生優秀説」を掲載した文献としては、おそらくこれが一番古いものでしょう。

   ま、当時は、「選考では女子が優秀でも採用は男子」となっていました。実際、『婦人公論』の記事でも、

「男女同権、同一賃金、同一労働だからと高給を要求しながら仕事となると高校卒並み」

と、女子学生を酷評しています。

   これが、ようやく、2000年代に「選考も採用も女子が優秀」となるわけです。

   しかし、この言説だけではちょっと説明はつかないかな、と。

石渡嶺司(いしわたり・れいじ)
1975年生まれ。東洋大学社会学部卒業。2003年からライター・大学ジャーナリストとして活動、現在に至る。大学のオープンキャンパスには「高校の進路の関係者」、就職・採用関連では「報道関係者」と言い張り出没、小ネタを拾うのが趣味兼仕事。主な著書に『就活のバカヤロー』『就活のコノヤロー』(光文社)、『300円就活 面接編』(角川書店)など多数。
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