2025年7月20日投票の参議院選は終盤が近づいて、どうやら「既成政党VS新しい政党」の対決構図が浮かび上がってきた。選挙後は、10以上の政党が入り乱れた混乱状況のなかから、石破首相が交代するかどうかよりも、対米関係の経済や安全保障など中期的テーマについて、れいわ新選組や参政党など新興政党から既成与野党にどういった切り込みが見られるかがひとつの焦点になりそうだ。
議員数は少なくても風穴は開けられる?
7月3日の公示日。昼下がりの四ツ谷駅前で、れいわ新選組の山本太郎代表は、20分足らずの演説を、こうしめくくった。
「旗揚げから6年、14人の国会議員を生み出しました」
「消費税廃止どころか減税の議論はかつて、国会の中では死んでいた。2019年の『れいわ』起ち上げから6年。何が起きましたか。自民党以外、すべての政党が減税に触れています」
「数が小さくても、風穴は開けられる。その穴をさらに大きくすることができる。れいわの背中を押してください」。
改札を出た日陰で聞いていた若い女性がつぶやいた。「山本さんは大きな政党では言えないこと、禁句やタブーに、どんどん直球を投げてくれる。純粋な発信はれいわしかない」「反原発、ぶれませんよね」「この演説をもっと拡散したい。ボランティアもしたい」