テスラ方式の大出力急速充電器は見事
自動車メーカーが無線でデータを送受信し、販売したクルマの車載コンピューターのソフトウエアを更新するOTA(Over The Air)と呼ばれる先進システムを業界に先駆けて実用化したのもテスラだ。
これまで自動車ディーラーで修理していたような不具合にも、OTAならスマホやパソコンのソフトウエア更新のように即座に対応できる。日本メーカーはOTAでも出遅れている。
テスラの「スーパーチャージャー」大出力急速充電器も優位性が高い。スーパーチャージャーは「北米充電規格(North American Charging Standard=NACS)」となり、他メーカーにも使用を開放した結果、トヨタや日産、ゼネラル・モーターズ(GM)やフォードなど世界の自動車メーカーが米国とカナダでNACSを採用。事実上、テスラ方式のNACSが北米の標準となった。
これに対して、日本の急速充電方式「CHAdeMO(チャデモ)」は出力が低く、充電時間が長いので使いにくい。最近はスーパーチャージャー並みの出力200キロワットの大出力充電器も登場しているが、最大出力40~50キロワットが今なお主流だ。結果的にチャデモは世界には普及せず、ガラパゴス化している。