プロボクシングの世界王座承認団体WBA(世界ボクシング協会)は2025年10月13日、WBA世界フェザー級王者ニック・ボール(英国、28)に対して、同級1位で元世界2階級制覇王者ブランドン・フィゲロア(米国、28)と指名試合を行うよう指令を下した。ボールは一時、井上の対戦候補にWBA公式サイトによると、両陣営が11月12日までに交渉を成立させなければ、入札が行われるという。ボールは、スーパーバンタム級4団体統一王者・井上尚弥(大橋、32)の1階級上の王者で、年末に井上と対戦する可能性があった。井上は、一時的に階級をフェザー級に上げ、12月にサウジアラビアで王者ボールに挑戦する計画をしていた。ところが、26年5月に中谷潤人(M・T、27)との対戦を控えるため、スーパーバンタム級に留まる方針を打ち出した。結局、12月27日にサウジアラビアでWBC世界スーパーバンタム級1位アラン・ピカソ(メキシコ、25)を相手に防衛戦を行う。今回、ボールの指名挑戦者となったフィゲロアは、元WBA・WBC世界スーパーバンタム級、元WBC世界フェザー級王者だ。WBA世界スーパーバンタム級王者時代の21年5月に、WBC同級王者ルイス・ネリ(メキシコ、30)との2団体王座統一戦を7回KOで制した。フィゲロアは過去にフルトンに判定負け同年11月には、WBO同級王者スティーブン・フルトン(米国、31)と王座統一戦を行い、0-2の判定で敗れ王座から陥落した。フィゲロアが対戦したネリとフルトンは、ともに井上と対戦経験がある。ネリは6回TKO、フルトンは8回TKOでそれぞれ敗れている。ボールはこれまでWBA世界フェザー級を3度防衛し、戦績は23勝(13KO)1分け。一方のフィゲロアの戦績は26勝(19KO)2敗1分け。ボールの地元英国メディアによると、ボールは井上戦にこだわりをみせており、対戦を熱望しているという。スポーツ紙の報道によると、井上は年末の防衛戦をクリアすれば、26年5月に元世界3階級制覇王者・中谷と対戦。王座防衛に成功した場合、26年度中に階級をフェザー級に上げる可能性があるという。
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