社民党の迷走が止まらない。副党首で衆院沖縄2区選出の新垣邦男氏が離党の意思を示し、衆院唯一の議席を失う危機にある。
慰留した福島瑞穂党首らが、この騒動を党勢拡大の切り札とする「スタンダップコメディ」で笑いのネタに。7月に参院選で落選した大椿裕子副党首が苦言を呈するという笑えない展開となっている。振り返ると、最近はほかにも社民党に首をかしげたくなる動きがしばしばみられる。
9月末に離党届提出もいまだ認められず
7月の参院選で有効投票の2%を下回れば、公職選挙法上の政党要件を失う危機だった社民党。タレントで知名度の高いラサール石井氏を比例区に擁立し、なんとか2%を達成した。しかし、獲得したのは1議席のみで、ラサール氏に押し出される形で副党首の大椿氏が落選してしまった。
参院議員は福島氏と、新たに副党首となったラサール氏の2人だけという厳しい状況だ。そのうえ、唯一の衆院議員として議席を守り続けてきた新垣氏が離党の意を示したのだ。
新垣氏は党に対し、参院比例での当選を続ける福島氏に衆院へ鞍替えなど党勢拡大を求めたというが、「見解の相違や噛み合わないところがあった」と、離党を決意したという。9月末に福島氏の元を訪れ離党届を提出したものの受け取りを拒否されたため、幹事長に提出。しかし、やはり受け取ってもらえずに郵送。この離党届も、福島氏は「党規約に沿っていない」として返送する意向。新垣氏を慰留しているという。
11日の琉球新報によると、社民党沖縄県連が新垣氏の離党届を受理したとのこと。今後は党本部の対応にゆだねられるようだ。