荒れる会見...斎藤元彦知事は「真摯に受け止め」「適正、適法」ばかり 外では「斎藤辞めろ」の声、混乱の1年

配置換えになった記者の悲痛の声に具体的なコメントせず

   7月には、記者が会見で発言した内容を巡り、会社側に抗議が寄せられ、その記者が配置換えとなる事態が起きた。

   配置換えが決まった記者は、7月29日の会見で「ネットの人たちがこぞって兵庫県に集まり、兵庫県がそういう遊び場になっていると私は思います。こうすることで記者が萎縮して、職員や議員が萎縮していくわけですけれども、斎藤知事が推し進める風通しのいい職場づくりは実現するのでしょうか」と訴えた。そして、知事の姿勢について、次のように質した。

「いつも震源地にいるのは知事です。知事しかこの状況を変えられないと私は思っています。なのに、知事はこの状況を問題に思っているようにも、変えようと思っているようにも見えません。いつまでこんなことが続くのか、続けるのかと私は思っています」

   この発言に対して、斎藤知事は「冒頭、ご私見の方を述べたというふうに思いますけども」と述べた上で、週1回の定例会見では、県の発表をした後に、記者からの質疑にできるだけ対応しているとして、記者の発言に対して具体的なコメントはなかった。

   定例記者会見には、在阪メディアや地元紙、フリーの記者などが出席している。会見の様子は、YouTubeで複数のメディアが生配信しており、SNS上では斎藤知事と記者とのやりとりを中心に多くの切り抜き動画が投稿されている。

   会見のまとめ動画では、約10万回再生されたものもあり、ネット上で注目を集めるコンテンツとなっている。こうした動画の中には、記者の行動や態度を批判するトーンの内容もあり、記者も「誹謗中傷」の対象となっている現状がある。

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