「どうにもならない」田舎のローカル線「廃止」相次ぎ、都会の新幹線は伸び続ける 直面する冷酷な鉄道事情

新幹線は延びる

   なお、共同通信の4月4日の記事によると、1996年度から2025年度までに廃止された鉄道路線は、68区間1366キロにおよぶという。JRは680キロ、私鉄などは686キロだ。これに対し、過去30年間で開業した路線は1913キロで、うち新幹線が1156キロとなり、差し引き546キロとなっている。

   「廃止」の話題が多くの路線で出ており、今後も廃止が進むことは確実であるものの、新幹線や都市鉄道は延伸を続けている。

   たとえば、北海道新幹線の新函館北斗~札幌間は工事中で、都市鉄道の新線計画も少しずつ進んでいる。地方の人口減少や道路網の整備と、都市部の発展が鉄道網に現れているといえるだろう。

   「どうにもならない事情」で消えるしかない鉄道がある一方、新幹線や都市鉄道は充実していく。日本社会の都市集中という構造変化が、鉄道網のあり方を変えてしまった。

(小林拓矢)



【プロフィール】
こばやし・たくや/1979年山梨県甲府市生まれ。鉄道などを中心にフリーライターとして執筆活動を行っている。著書『京急 最新の凄い話』(KAWADE夢文庫)、『関東の私鉄沿線格差』(KAWADE夢新書)、『JR中央本線 知らなかった凄い話』(KAWADE夢文庫)。

1 2 3 4
姉妹サイト